「筑波大附属に行かせたいのですが、抽選対策はどうすればいいのでしょう?」「国立附属校も魅力があるのですが、抽選があるので、第一志望にしにくいのですが…」というご質問とご相談を受けました。
まず、抽選対策ですが、お祈りしておくことくらいしか思い浮かびません。
確かに、国立付属校の抽選では、当たり外れという形で、運の良さ悪さをはっきり見せてくれます。では、国立の検査や私学の試験では、運の要素は関係ないのかというと、大ありです。試験をはじめ人間界のこと全てに、運の要素はついてまわります。
いろいろなことを準備されて、試験に臨んでも、そのうち実際に出題される課題はごくわずかです。ご家庭によっては何年もかけて準備されたことが、わずか1時間かそこらの試験時間で評価されるのです。その際、お子さんの得意な課題が出てくれるか…、お子さんの良さを生かせる課題が出てくれるか…、同じグループの子がお子さんに合っているか…、担当の先生がお子さんに合っているか…など、運の要素に左右されることはたくさんあります。
「運も実力の内」と言ってしまえば、そのとおりです。どのようなことが起ころうとも、それにきちんと対処できる子に育てておられればいいわけです。でも、大変難しいことです。
それより、「棚からぼた餅」という言葉を思い浮かべてください。これは、「ぼた餅が棚から落ちてくるのをのんびり待っていよう」とやや消極的に僥倖を期待している言葉のようにお考えの方が多いと思います。でも、良く考えてください。ぼた餅が棚から落ちてきても、両手できちんと受け取らないと、床に落ちてしまい食べられません。落ちてきたら上手に受け取れる準備をして、注意を怠らない方だけが、落ちてきたぼた餅を受け取って、おいしく食べられるのです。
国立附属校の抽選も、国立の検査や私学の試験でも同じです。長い目でみれば「運」は公平です。抽選対策を考えるよりも、運が向いてきたときに、その運を生かしきれる準備をしっかりしておきましょう。
(2004年4月14日)
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