先日の東北地方太平洋沖地震は大変な被害を出しております。いまだ命を失った方・行方不明の方の正確な数も判明せず、以来被災地の方は大変なご苦労だと思います。お見舞いの言葉も思いつきません。
さて、首都圏は幸いな事に、一部を除き地震当日の直接の被害は軽微でしたが、停電などで交通網は寸断され、帰宅の足を失いご苦労された方も多かったようです。
そのためか、「小学生に電車での通学は避けたほうがよいのでは?地元の歩いて行ける公立小学校の方が安心なのでは…」というご相談を何人かの方から頂きました。
3月11日地震当日の私学の小学校の対応をいろいろお聞きしてみると、メール・電話・インターネットなどでのご家庭との連絡、最寄り駅への見回り、スクールバスでの待機、学校での待機あるいは宿泊など様々な形がありますが、ご両親から「このような対応を取って頂いてありがたい」「翌日の朝食まで用意してくださった」「この学校でよかった」という声を多くの方からお聞かせいただきました。中には「卒業式は簡単になってしまって残念だったけど、地震当日学校に泊まったのがいい思い出になりそう」などという声もお聞きしています。
さて、今回の首都圏の場合は、運よく、このような状況で終わりましたが、首都圏直下型の大きな地震が起こった場合を想定してみましょう。まず、お迎えに行けるか?お迎えに行けるような状況なら心配はありません。本当に心配なのは、連絡手段も交通網も完全に寸断された場合です。たとえ、家から5分でも道路が陥没・隆起・地割れなどでは自由がききません。学校に安心してお預けできるかどうかです。また、登下校の途中で起こった場合は、自分で判断でき、自分で安全の確保をできる、本当の意味での逞しい強い子=生きる知恵のある子に育てて頂けるかです。
ご両親が私立・国立小学校を選ぶ理由は、小学校から高校・大学まで安心して系列校に進めるあるいは中学進学実績がよい、など様々ですが、一言で言えば「いい子に育つように、いい環境に入れたい」でしょう。安心できる環境とは、単に距離的に近いということではないでしょう。何か不測のことに出会っても、自分で判断でき、自分で安全を確保できる、本当の意味での逞しい強い子=生きる知恵のある子に育てて頂ける先生・先輩・友達などに恵まれていることではないかと思います。このような観点も志望校選定に忘れないでください。 (2011年3月20日)
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