8日・9日・10日とテレビのチャンネルを忙しく変えながら、オリンピック観戦をしていました。レスリング、サッカー、卓球、バレーボール、体操と日本選手の前人気の高い種目に加えて、個人的には最も好きな陸上といろいろの種目の予選・決勝がどこかのチャンネルでほぼ同時刻に放映されているからです。結果だけをスポーツニュースで見ればいいのにとおっしゃる方もおられると思いますが、それではどうも面白くないのです。子ども達の成績を結果の数字だけで見ても、その子の本当のよさも足りないところも分からないのと同じです。
眠い思いをしながら工夫して見ていた甲斐があって、女子レスリングの3つの金メダル・女子サッカー銀メダルの瞬間ほかを見ることができました。
技術的な解説も興味あったのですが、それより、それぞれの選手の環境の解説に興味を引かれました。多くの選手のお父様・お母様がその競技の体験者で兄弟姉妹もその競技を一緒にやっていて、2〜5歳くらいから自然にその競技に親しんで、自然に楽しくやり始めているように感じました。
もちろんご両親が何かの専門家でも、その分野にまったく興味・関心を示さない場合も多いと思います。一方、赤ちゃん時代から、ご両親の後ろ姿を見て、ご両親の会話を聞いていて、その分野に興味を持ち、まねっこ遊びの段階から、そういうことをやりたがる子も多いのです。ご両親が常に本に親しまれているご家庭、音楽に親しまれているご家庭では、本がある、音楽がかかっているのがごく普通の環境なのです。そして絵本を読んでもらう、絵本を見たり読んだりすることの楽しさを知り、それが好きになります。
でも中には、それが負担になり、嫌いになる子も時折います。ご両親がどこかで無理を強いている場合です。多くの方は子供のために良かれと思い、本を読んであげたりされるのですが、子どもの成長にやや合わない、いわゆる名作を選んでしまったり、何か他にやりたいことがあるのに、それを我慢させているような場合です。
2・3歳の幼児に、レスリングや柔道をやらせるのは、興味を持っている子には楽しい遊びの1つです。でも、興味のない子にやらせるのは虐待まではいかなくとも苦痛といえます。本の読み聞かせ、ピアノ・バレエの練習なども同じことです。
年齢に応じて、楽しく興味の持てる内容を上手に体験させて、それの面白さ楽しさを感じさせてあげていただきたいのです。その過程で、努力してできるようになる喜び、勝つ喜びなどを感じさせていきましょう。
小学校受験の準備も同じです。数や形や言葉の面白さを感じさせずに、一方的に教え込み、覚えさせたら、お母様の怒る顔・困る顔・悲しむ顔をみたくない、あるいは喜ぶ顔を見たい素直な子は、いやいやながらも頑張ってくれます。一旦はできるようになってもどこかでつまずきます。そんなことにならないように、ご家庭のご事情、お子さんの年齢に応じて、楽しい無理のない環境を作ってあげて、お子さんの興味・関心を引き出した上で、上手に小学校受験の準備に入っていただきたいものです。
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