あるお母様から「入試前1ヵ月、どのように子供に接していけばいいのでしょうか? どうしても、できないところ、至らないところに目がいき、子供を叱ってしまって、後悔して落ち込んでいるのですが・・・」というご相談を受けました。
入試まで後1ヵ月となると、これもやりたい、あれもやっておきたい、ここも直したい、こんなことは入試当日絶対にして欲しくない、というお気持ちになるのは、ごく普通のことです。
もうやるべきことはみんなやった、早く試験当日が来ないかな・・・などとお考えの方は、ごくごく一部です。ほとんどの方は同じお気持ちです。落ち込まないでください。
ただ、不安なお気持ちの中に、満点でなければいけない、という気持ちがあったら、それは捨ててください。小学校入試で満点は必要ありません。学校ごとの入試方法の違い、課題のレベルの違いによって多少の差はありますが、7〜8割で十分合格ラインです。5〜6割で合格ラインの学校もあります。お子さんができる範囲で頑張ってくれればいいのです。
お母様が考えるべきことは、この1ヵ月をどのように過ごせば、入試当日にお子さんのよさが発揮できるのか、培ってきたものを確実に発揮できるのか、なのです。
そのためには、お子さんが自信を持って、胸を張って入試に臨めるよう心掛けてください。ご家庭で、お母様が「〜してはいけません」と注意をなさると、お子さんはプレッシャーを感じて、ややもすると消極的になりがちです。「〜しましょう」と前向きにすべきことを教えてあげましょう。「Don't〜」の言い方でなく「Let's〜」の言い方で接してあげてください。
たとえば、「背中を丸めないようにしなさい」「廊下を走ってはいけません」「ウンというご返事はやめなさい」でなくて「背筋を伸ばして胸を張りましょう」「急ぐときは、速足で廊下を歩きましょう」「ハイとご返事しましょう」というようになさってください。同じことをおっしゃっているのですが、お子さんの気持ちは全く違うはずです。「よし、頑張ろう」という前向きな気持ちになるように導いてあげましょう。
(2003年10月4日)
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